重いランドセルを、軽く持ち運べるさんぽセル。
さんぽセルはどのように使うのでしょうか?
この記事では、
- さんぽセルの使い方
- 組み立て方
- 取り付け後の注意点
を掘り下げて調査しました。
後半には、購入方法・耐久テスト・世の中の声(批判など)も、掲載しています。
さんぽセルはどうやって使うの?
さんぽセルは、どんなランドセルにも、取り付けることができる2本のステックで、構成されています。
総重量は、280グラム。
ペットボトル約半分の重さです。
明日の終業式が終わったらいよいよ冬休み!大量の教科書を持って帰らなければならない子供達は大変ですよね😥キャリーケースに入れて持って帰れれば楽だよなと思っていたら、もう「さんぽセル」というランドセルをキャリーできる道具があるんですね😁買ってみようかな… pic.twitter.com/HTtDabLGg9
— オサさん👳🏿♂️ダメ親父からの脱却 (@user1134744) December 21, 2023
さんぽセルの使い方は、ランドセルにセットして、スティックを伸ばし、さんぽセルの持ち手を握り、コロコロと転がして、ランドセルを運びます。
開発会社「悟空のきもちLABO」の説明では、さんぽセルを使うことで感じる重量は、ランドセルを背負う時の1~2割にまで減少するそうです。
ランドセルが5kgだとすると、さんぽセルで約500gの体感重量になります。
さんぽセルの組み立て方は?
さんぽセルは、最初からキャリーの形での販売は、されていません。
最初は保護者が、組み立てて、ランドセルに取り付ける必要があります。
さっそく、さんぽセルの部品と、組み立て方を見ていきましょう。
組み立て方|部品の紹介
さんぽセルを組み立てるときに、使用する部品を、ご紹介します。
YouTube【公式】さんぽセル取り付け方法
- さんぽセルの本体のバー×2
- 固定バンド×3
- 持ち手バー×1
- 本体の脚部とキャスター×2
- 肩紐吊り下げ用ひも、コードストッパー
そのほかの付属品が、2つあります
- 交換式タイヤ2つ
- 取り扱い説明書
(画像にはのっていません)
公式YouTube動画で組み立て方をチェック!
さんぽセルには、取り扱い説明書が付いています。
しかし公式Youtube動画を参考にさんぽセルを組み立てるとわかりやすいです!
ランドセルをさまざまな角度に変えながら、ていねいに解説されています。
途中で、動画をストップして、作業内容を確認しながら進められますね!
組み立て方の流れ
- メインのポールと、持ち手バーをバンドでつなぐ
- ランドセルにかぶせて、固定する
- キャスター脚部を取り付ける
- ランドセルに本体を固定する
- ランドセルの肩紐とセットする
※⑤の目的は、走っても肩紐が地面につかないように吊り上げること
実際には途中で確認しながら行うため、4分30秒よりも少し長くかかりそうですが、目安としては10~15分もあれば、大丈夫でしょう。
動画作成は、さんぽセルの販売元が作成しているので、安心です。
さんぽセルを取り付けたあとの注意点は?
そろそろ入学式で、ランドセルを背負った小学生を目にしますよね。
— 野上浩二@自由な歯医者 (@dr_nogami) April 3, 2024
ところで、「ランドセル症候群」を知ってますか?小学生の3人に1人がランドセルの重さにより、肩こりや腰痛などの体の不調を感じているようです。
重さを9割軽減する「さんぽセル」 画期的です。なんと、小学生が発案者だそうです。 pic.twitter.com/qTrSn9sZVj
YouTube動画や付属の説明書を参考に、さんぽセルをランドセルに取り付けたあと、大事な注意点が2つ、あります。
- さんぽセルの本体を伸ばした時に、肩紐が地面につかないことを確認すること
- 脚の部分を伸ばしたり、縮めたりするには、少しコツがいるので、保護者と子供本人とで、何度か練習すること
キャスターを伸ばたり、縮めたりするときには、出ているボタンを押しながら、キャスターの根元を引っ張ったり、押し縮めたりします。
まれに、このボタンが、バーの穴の奥に引っ込んでしまっていることがあるようです。
その場合、先の太くないラジオペンチが必要になります。
ラジオペンチは、必須ではありませんが、準備しておくとよさそうです。
100均でも、売っています!
さんぽセルはどこで購入できるの?
悟空のきもちTHE LABO、小学生たちと発明・製品化したランドセルが約90%軽くなるスティック「さんぽセル」の予約販売を開始https://t.co/oU2ZVcet80 @PRTIMES_JP pic.twitter.com/rh5ImcrmpD
— PR TIMES (@PRTIMES_JP) November 10, 2021
さんぽセルは、開発をした「悟空のきもちTHE LABO」で、購入できます。
さんぽセルは、現在一般販売はされていません。
購入ページで、最新の「待ち期間」が確認できます。
さんぽセルの耐久性は?
「悟空のきもちTHE LABO」では、職人による安全・耐久テストで、問題がないことを立証しています。
悟空のきもちTHE LABOの永野弘樹社長に、安全性について聞くと「この3カ月をかけて試験を繰り返し、安全性の確認をしてきました。協力してくれた大学生は500キロの走行耐久試験を実施してくれましたが、問題ありませんでした」と話す。
引用;ITメディアビジネス
小学生の発想に、健康被害を研究する医学生はじめ、自動車の安全部品などを製造する㈱アオキシンテックが協力。
安全の匠たちの協力のなか度重なる試作と小学生たちの使用実験の末、さんぽセルは誕生しました。 引用;悟空のきもちTHE LABOホームページ
確かにこどもたちの使い方は、雑だったり、乱暴だったり……。
さんぽセルへの世間の声まとめ
2021年11月、さんぽセルの発売予告報道がありました。
すぐに、こどもたちの両親や祖父母からの問い合わせ・予約が相次ぎました。
発売当初は予約しても、4ヵ月待ちの状態でしたね
そして、「さんぽセルの利用」に対する賛成または反対の意見が、SNSに多く投稿されました。
さんぽセル論争、と呼ばれています!
双方の意見を、SNSなどから拾ってみました。
さんぽセルへの賛成意見は?
大人たちの批判ってのを見て「さんぽセル」ってのを知ったので、俺も批判しておく。
— みかんみず@罪プラを眺める日々 (@mikanmizu) June 3, 2022
タイヤをもう少し大径にして段差に強くしてあげたい。
あと、個別に販売するんじゃなくて今後発売されるランドセルには、この機能標準で組み込もうぜ。
大人の批判で論争起きてるとか😥
うちの子、体重が16キロの時、荷物が8キロを超えていたことがあります
大人に換算すると、体重60キロの人が30キロの荷物抱えて歩くのと一緒💧
成長途中なので実負担はそれ以上😱
そもそも8キロもの重量を運ばせるのが間違ってる#子供 #ランドセル pic.twitter.com/UED1g3vhhs
— Kパパ 元コーチ (@K98895651) June 12, 2022
本来、ランドセルはこどもたちを守る商品のはず、ですよね。
さんぽセル、田舎の小学生にとって通学は平均5.7kg最大10kg超の荷物を背負いながら3km〜4kmの道のりを小学生の歩幅で歩かなきゃいけない苦行なのでマジで早く正式に認められて欲しい。
— サトム (@satom_astroboy1) June 12, 2022
話題のさんぽセル良いなぁ。それを考えた小学生の返答も逞しくもあり自分の考えたことに対して責任を感じる。
本当に重くてびっくりしたもの。
タブレットのカバーが大きくて重いんだよね…。
一度だけタブレットがいらない日があって自宅に置いて行った時、上の子が
今日軽い!
って言ってたもんなぁ— luna_all’_alba (@lunaallalba1) June 13, 2022
大人
「ランドセルって後ろ向きにこけた時に頭、背中をガードする目的もあったんじゃなかった?」小学生
「ランドセルが重いから後ろに転ぶんじゃん!おとなも灯油缶を満タンで背負ってみてよ!ぜったい後ろに転ぶよ!」https://t.co/sPUQCc5VjI#さんぽセル論争 #さんぽセル pic.twitter.com/g0hTr25EUJ— TBS NEWS DIG Powered by JNN (@tbsnewsdig) June 8, 2022
今では「重すぎるランドセル」が社会問題になっています。
大人
「坂道とかでうっかり手を離したら、大惨事ですね。それが人に当たってしまったら?」小学生
「2つのタイヤだけでどうやって坂道を転がすの?そんなことできないように考えてるんですよ。ちゃんと見て文句言ってよ!」https://t.co/sPUQCc5VjI#さんぽセル論争 #さんぽセル pic.twitter.com/vYQINq716M— TBS NEWS DIG Powered by JNN (@tbsnewsdig) June 8, 2022
成長期の腰痛・肩こり・姿勢などに、問題をきたしている「ランドセル症候群」という言葉も、あるようです。
さんぽセルへの批判的な意見は?
ランドセルをキャリーバッグのように持つ「さんぽセル」がよく話題に上がってるけど、
取り敢えず通行の邪魔にはなる。
集団登校とか下校でカラカラカラカラランドセル転がされたら、車からしたら道塞がれて通りにくいわ。— 🍷下戸ねこ😿(病み) (@shabby0428miki) June 11, 2022
「開発者は頭悪いな、ランドセルは子どもが転倒した時に頭を打たないためにあるんだ!」
「成長期の子どもがキャリーを引いて歩いたら体のバランスが悪くなって背骨がゆがむ!」
「ランドセルは毎日背負って歩くことで下半身が鍛えられるのにもったいない!」
「キャリーでは突然走ったり、止まったりという子どもの動きに対応できない、かかとがぶつかり事故の原因になる!」
「ランドセルについている防犯ブザーが体から離れている。キャリーと引き離されたら簡単にさらわれる!」
「キャリーを引きずってたら、不審者に追いかけられた時に逃げにくい!」
ヤフーニュースのコメント欄では「ランドセルは背負うもの」「そんな使い方はいかがなものか」と考える大人たちからの批判コメントが、1,000件以上も、寄せられたそうです。
さんぽセルのやつ
確かに大人は灯油缶背負わんけど
逆に出勤でキャリーケース持ってる人もおらんやろ
キャリー型邪魔やねん
注意できる小学生はいいけど
正直小学生がキャリー型使って道の邪魔にならない未来が想像できない— ATOS (@Nari_sota) June 4, 2022
さんぽセル。背負わなくていいという発想はさておき、カートをよく使ってた経験から一言。このキャスターだとけっこうな頻度で交換が必要。普通に消耗するし小学生男子とかが手荒に遊べばあっという間にダメになる。あと満員電車で使うと邪魔だし踏まれてダメになる。>RT
— ENDER(セカオワとは無関係) (@ENDER0413) June 4, 2022
さんぽセルの背景|昔と違うランドセルの中身
2022年6月12日に、ランドセルが重くなっている背景について、あらためて朝日新聞が取り上げました。
記事の一部を、ご紹介します。
一般社団法人教科書協会によると、各社平均で、2005年度が4857ページだったのに対し、20年度は8520ページと、15年間で1.7倍になった。すべての教科でページ数が増えているうえ、英語や道徳が必修化し、教科も増えた。引用;朝日新聞
水泳用品メーカー「フットマーク」が昨年、小学1~3年生1200人に調査したところ、中身も含めたランドセルの重さは平均3・97キログラムだった。引用;朝日新聞2022.06.12
学校に教科書を置いておく「置き勉」が許されていない学校が多いことも大きい。冒頭の調査でも、46%の小学生が、学校で置き勉が禁止されていると回答した。
大正大教授の白土健さんは、「通学時間、食事時間、睡眠時間もある中で、予習・復習のためにそこまで教材を持って帰ることが本当に必要なのかという教育論にもつながる」と指摘する。
引用;朝日新聞
IT化で、本来は軽量化が進んでいるはずですが……。
さらに、国主導でICT教育が推進されるなか、コロナ禍の休校の影響もあって、タブレットの支給が急速に進んだ。ケースや充電用のアダプターも入れて持ち帰ることを考えると、相当な重さになる。引用;Yahooニュース
以上に加えて、水筒が入ります。
コロナ禍による水分各自持参の徹底と、温暖化による熱中症の増加対策です。
さんぽセル論争をするよりも、そもそも、子供たちが学校に行きたくなくなるほどの重量問題の、根本的な解決が待たれますね。